知人の見た夢に未だ現れていない現実を見る
午前1時半過ぎ。
そろそろ寝ようと体を横たえていたとき、電話が鳴った。
受話器を取ると、古い知人だった。
ひとしきり互いの仕事のことなどを話している最中、突然知人が何かを思い出した。
「そうだ、これ、話そうと思ってたんだ!」
知人が話そうと思っていた話とは知人が見た夢のことだった。
私が出てきたわけではないが、私の作品が出てきたとのこと。
知人は書店で私の作品が並んでいるのを眺めていて、最新作にも目を通していた。
それは知人好みの内容ではなかったらしく、面白くないのでネタが尽きてるのかと思ったらしい。
ただそれを正直に本人に伝えたら悪いかなと思ってそうすることをためらっていた。
おおよそそんな内容だった。
夢の世界は現実化されていない世界か?
どうやら書店に私の本が置かれているのは「普通」のことで、すでに私は何冊か本を出版しているらしい。
たまたまそのときの最新作が知人のお気に召さなかったようだ。
私はどんな本だったかを尋ねた。
形式は小説、というわけではないようだがハッキリしない。
表紙はエンジで、小さいサイズということだから新書だろうか?
表紙がエンジの新書となると、PHP新書が思い当たるが。
それはそれとして。
私はそんな世界もあるんだな、などと思いながらその話を聴いていた。
夢の中の話なので、その世界があるのは夢の世界に違いないが、不思議な現実感を伴ってそれは今後現実として現れる可能性のある場所に位置しているような気がした。







